原産地:インド南西マラバル地方

現在ではインド・インドネシア・マレーシア・ベトナム・スリランカ・ブラジル・カンボジアなどの熱帯地域で栽培されています。

今日、胡椒の取引に際しては、産出国の国名や地名を付しています。

マラバル胡椒、テリチェリー胡椒、アレッピー胡椒—— インド産

ランポン胡椒、ムントク胡椒—–インドネシア産

サワラク胡椒———-マレーシア産

ブラジル胡椒———-ブラジル産

世界各国で胡椒についての産出国グレード規格、輸入国規格などがもうけられているが現在の日本ではそのような輸入規格は
確立されてなく、スパイスメーカーなどが輸出国規格を利用したり自社規格を設定して品質の確保に努めています。

胡椒の栽培

胡椒はコショウ科に属する熱帯性植物で高さが5~9Mにたっするつる性の常緑、多年性の木です。木質になるつる茎は支柱や
樹木に巻きついて高く伸び生育します。

さし木により増殖栽培され、さし木後3年目から少しづつ花房をつけはじめ果実をつけます。 果実は一房に50~60個です。
7~8年後に最盛期を迎え、、以降15~20年間収穫が出来ます。1本のつるからの乾物年収量は 約2kgです。

胡椒の成分

辛味成分—-不揮発性エーテル抽出物(オレオレンジ)5~10%中にふくまれていて、ピペリン、シャビシン、ピペリジンなどです。

香り成分——–油脂分1~3%中にふくまれていて、モノテルペン、ピネン、フェランドレン、リモネン、カリオフィレン ピペロナールなどです。

胡椒の種類

黒胡椒(ブラックペッパー、白胡椒(ホワイトペッパー)、グリーンペッパー、ピンクペッパーなどがありますが、これは、個別の品種ではなく、
同じ果実ですが収穫後の処理の仕方が違うものになります。

黒胡椒(ブラックペッパー)

赤く色づきはじめる直前の緑色の未熟果を摘み取り、果皮ごと天日に干して乾燥させたものです。

白胡椒(ホワイトペッパー)

赤く熟した果実を1週間程水に浸して発酵させ、柔らかくなったら外皮をはがし、核のみを乾燥させたものです。

グリーンペッパー

グリーンペッパーには、次の2種類があります。

・未熟な果実をいったん さっと茹でてから塩漬けしたもの。

・未熟な果実を特殊乾燥装置を用いて、低温で短時間に乾燥させたもの(フリーズドライ)

ピンクペッパー

ピンプペッパーには主に次の3種類があります。

・赤く熟した果実をグリーンペッパーと同じ方法で塩漬けしたもの。

・ウルシ科の樹木「ペッパーツリー(胡椒木)」の実を乾燥させたもの。フランスでは、ポアブルローゼ(赤胡椒)という名で定着しています。

・西洋ナナカマドの実 これは、酸味と渋みがあり、鹿料理などに使われます。

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胡椒の歴史

香辛料について

胡椒生産国との交流

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